人文社会科学研究科

人文社会科学研究科の特色

20世紀は科学技術の世紀であったと言っても過言ではありません。しかし、経済活動のグローバル化にともなう利害や不均衡が地球規模の様々な政治的・社会的・文化的諸問題をわれわれに投げかけてきている現代において、新たな未来への展望を前世紀の単なる延長線上に描くことはできません。現実は、もはや伝統的な基礎研究だけでは対処できない段階に達しています。

われわれは、このような状況に対応できる教育研究体制を確立するため、人文科学系の研究科と社会科学系の研究科を2001年に広域的に統合・再編し、2008年にもさらなる改革をほどこしました。この改革によって、従来型の人文・社会科学系の諸領域がいっそう整備・充実されると同時に、急速に進む社会的変化や学問的展開に柔軟に即応できる新しい教育研究領域が創出されました。

また2015年に、経済学専攻と法学専攻の教育リソースを再配置して、人文科学と社会科学の分野融合型の体系的な日本研究の学位プログラム(国際日本研究専攻)と、新興国を中心に世界の重点地域への質の高い留学を義務付けた地域研究の学位プログラム(国際地域研究専攻)を発足させ、新たな研究領域の創成とグローバル人材の育成に取り組むことになりました。

その結果、現在、経済学専攻日本語トラックと法学専攻は学生募集を停止し、哲学・思想専攻、歴史・人類学専攻、文芸・言語専攻(以上5年一貫制博士課程)、現代語・現代文化専攻、国際公共政策専攻、国際日本研究専攻(以上前期・後期区分制博士課程)、国際地域研究専攻(修士課程)の7専攻で学生を募集しています。

海外との交流

筑波研究学園都市には、海外からの多くの研究者が滞在し、活発な交流を行いながら研究活動を進めています。また、国際会議の開催も多く、最先端の研究動向を把握するための環境が大変よく整っています。

留学生の受け入れ

本学では、多くの国から留学生(国費、私費)を広く受け入れ、学群生(学士課程)を含め約2000名が学んでいます。学位を取得する留学生の数も増加してきています。なお、留学生のための語学研修や、個人チューターの制度も充実しています。